【インテリア実例】豊かな時間を送るModern Paris style

昨年、お住まいのインテリアコーディネートさせていただいたM様から、とても嬉しいメールが届きました。
「伊藤さんにアレンジいただいたこの家は、大変住みごごちがよく休日は外出する機会が減りました。というのもこの家で生活することは、日々の現実から開放されたホテル滞在というか、非現実的かつ幻想的な空間に身を置いているのと同じと考えます。プライベートの時間に集中できます。」
このように感じていただけたことが大変嬉しかったので、書き留めておきたいと思いました。

M様ご夫妻は、社会的に責任のあるお仕事についていらっしゃる大変お忙しいご夫婦です。戸建住宅を購入なさった際に、コーディネートを依頼されました。休日も家でお仕事をされることが多いので、くつろぎと集中の場をバランス良くコーディネートすることが必要と感じました。
旅行先のパリの思い出が心に残っているということでしたので、インテリアイメージは『Modern Paris style』(モダンパリスタイル)としました。パリのエレガントな柔らかさとスタイリッシュさを程よく調和させた空気の中で、『豊かな時間を送る』ことをコンセプトとしました。

中でもリビングはくつろぎの場。くつろぐ上で最も大切なアイテムはソファです。ショールームにご一緒して座り心地を実感していただきました。全体を落ち着いたべーシックカラーでまとめ、クッションなどで季節ごとにアクセントカラーを変えて楽しんでいただけるようにしました。

リビングの壁は珪藻土の塗り壁だったのでそのまま生かした。ベーシックなカラーコーディネートにすることでくつろぎの空間に。壁のアートは旅行先で撮った写真をモノクロプリントしたもの。

このお宅は注文住宅ではありません。同じ住宅が立ち並ぶ中の1件。一般のご家庭が身近に感じる家です。ですが、丁寧にコーディネートすることでホテルのような上質なくつろぎと非日常的なニュアンスを加えるができました。
次の画像は書斎です。こちらは集中の場としてコーディネートしました。

書斎の机は無垢の木を窓辺に取り付け、自然な光の中で気持ち良く集中できるレイアウトとした。向かって左の壁は光の反射が優しい珪藻土クロス。

書斎は、ネイビーブルーの幾何学柄の輸入クロスを選びました。ネイビーブルーは精神に落ち着きをもたらし集中力を高める色。デスクは無垢の木のカウンターを壁に作りつけ、PC作業中、腕の一番柔らかい部分が温かな木の温もりに触れていられるよう、ウレタン塗装でなくオイル塗装にしました。心地よさのために予算に応じて可能な限り素材にこだわることはRIDEAUのフィロソフィです。

そして引き戸を開けると隣は和室。書斎のクロスを和室の襖に貼ることで、2室が自然とつながるようにしました。

襖を開けると書斎。クロスで和と洋をつなげている。和紙のペンダント照明はほんのりとした光が魅力。畳はモダンな琉球畳のようなデザイン、壁は珪藻土クロス。

また、寝室は幻想的なエッセンスを加えたくつろぎの空間にするため、ダマスク柄のレースファブリックを窓だけでなく壁にもたっぷりと使いました。ファブリックは柔らかな見た目だけでなく音を吸収する効果があるので、心地よく眠りにつくことができます。そしてベットは眠りの質を高めるよう、信頼できる品質のものをお好みの硬さで選びました。

階段室との間には壁がないため、窓と同じファブリックのカーテンで緩やかな仕切りを作った。夜には、階段の照明がファブリックを通して幻想的な雰囲気を作る。

ご予算、面積はクライアントによって様々ですが、家は人生で一番長く滞在する場所。いつまでもずっといたくなるような空間にしたいと思っています。M様が「このソファに座っている15分は、それまでの15分とは質が異なることに気がつきました。」という感想をくださった時、私たちはインテリアを作ることで『豊かな時間』をご提供していることを改めて感じました。

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